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Posted by みやchan運営事務局 at

2017年04月09日

エクスプレッションについて




リードオルガンはレザヴォアという場所に空気を貯めて常に一定量の空気を送りこめるようになっています。
ハルモニウムも基本的に同じなのですが、エクスプレッションというストップを引くとレザヴォア上部のヴァルヴが閉じられ、足踏みフイゴからの空気は直接リードに送られるようになります。この時の風量の増減がすなわち音量に直結するのです。
管楽器奏者が吹き込む息の量で音量をコントロールするのと全く同じですね。
こんなことが鍵盤楽器でできるとは!夢のような楽器です。
  


Posted by Nipponharmonium at 03:52Comments(0)

2017年04月08日

園子先生の楽器



園子先生愛用のハルモニウム、Kasriel社製
真ん中にあるExpressionというストップがハルモニウムのハルモニウムたる所以。
Expressionについてはおいおい触れて行くつもりですが、とりあえずこの時点では
簡単に手を出せる楽器ではなさそうだ…ということを認識して家路につきました。
  


Posted by Nipponharmonium at 00:38Comments(0)

2017年04月07日

楽器見学会









まずは日本のハルモニウム界第一人者である伊藤園子先生のお宅へ伺いいろいろとお話を伺う事に。
実は園子先生は以前、リストのオラトリオ「キリスト」を演奏した時に共演させていただいた事があったのです。

先生のお宅の練習室にはリードオルガン、ハルモニウム、パイプオルガン、ピアノ、とあらゆる鍵盤楽器が所狭しと並んでいました。



  


Posted by Nipponharmonium at 23:49Comments(0)

2017年04月06日

この曲のために




マーラー 大地の歌
シェーンベルク編曲の室内オーケストラ版

この曲を一度はやって見たい!という男たちがアンサンブルを立ち上げ演奏会の企画を始めました。
http://vagabonds8.wixsite.com/ensemble-vagabonds

スコアにハルモニウムってあるけどどうしようか??
そんな相談からのスタートでした。


  


Posted by Nipponharmonium at 23:57Comments(0)

2017年04月06日

修復の様子【2】 オリジナルに忠実に

ねじ穴の痛んでいる“LOCKER”という部品がが幾つかあるので、オリジナルに忠実作っています。
使うのは19世紀のブナ材。家具の古材だろうか。
こういうのはヨーロッパ文化の一端で、古い家具材で楽器を作る職人もいます。


そっくりに複製。



LOCKERをよく見ると、ネジやワッシャ(座金)も古めかしい。
そこで、古い真鍮製ワッシャの貯蔵箱登場、マーガリンの容器? その中からミュステルの使ったと同じものを選んでいるそうです。


なるほどオランダでも真鍮ワッシャは貴重なんだ!

ネジはマイナスネジですねぇ。今では馴染みが薄くなりましたが、ネジの頭が右の形がマイナス、左がプラスです。プラスネジは1930年代にアメリカで開発され大量生産に向くので現在の主流です。


チェンバロも含めてレトロな楽器にはマイナスネジを使いたいのですが、今や絶滅してしまいました。
真鍮ワッシャ、マイナスネジなどは古い金物屋などの死蔵品を探すしかありません。
(TANUKI)  


Posted by Nipponharmonium at 21:17Comments(0)

2017年04月06日

修復の様子【1】 解体

今年の1月に修復工事が始まりました。先ずはカバーを外して解体です。

鍵盤を外すと発音リードが並んでいる。ネジを一本ずつ外します。


すると沢山のネジが出る。いったい何本あるのでしょうか、整理板を作って並べていますね。


なるほど、現場の智慧だ!
ちょっとした家電の修理でも数本のネジを外したら、組み立てようとすると何処のネジか分からなくなったり余ったりした経験はありませんか? 
それにしても整理板に穴明けるだけでも1日がかりだったろうな。。。

リードが5列外れました。


(TANUKI)  


Posted by Nipponharmonium at 12:48Comments(0)

2017年04月05日

内部はどうなっているんだろう?

初投稿いたします。
ふだんはチェンバロを作っていますが、”鍵盤楽器”と言う共通項だけで中身はまったく別の楽器「ハルモニウム」に好奇心を掻き立てられてしまいました。勉強しながら修復の様子を投稿して参りますのでお付き合い下さいませ。

ハルモニウムは金属製リードで音を出す点は昭和の足踏みオルガンと同じですが内部構造はずいぶん違います。
足踏みオルガンではペダルの先のふいごで外気を吸い込みリードを鳴らす「吸い込み式」なのに対し、ハルモニウムはふいごで空気を圧縮してリードに送る「吹き出し式」です。こちらのほうが音の響きが明確になると言うことです。
また昭和のオルガンは発音体のリードが一列、つまり鍵盤数と同じで音色は一種類ですが、ハルモニウムはリードが何列かあります。パイプオルガンのストップのように様々な音色を出せます。

それ以外にも表現力を高めるためのカラクリがいろいろ入っています。
一例として 1856年製 Mustel 9台目のハルモニウムです。

 (Huivenaar氏のサイトから転載)

鍵盤の下のスペースにはリードが所狭しと並んでいます。


Huivenaar氏からのメールによると、今回の修復は「プロロンジュマン」という機能の増設、および120年の間に痛んだ部品の交換が主体と言うことです。
たくさんの写真レポートが来ています。順次紹介して参ります。
(TANUKI)


  


Posted by Nipponharmonium at 20:56Comments(0)

2017年04月05日

2016年12月 修復工房到着





2代目オーナーMarc Fitze氏(左)と修復師のLouis Huivenaar氏(右)

Fitze氏はオルガン、ハルモニウム奏者でミュステルのコレクターでもあります。
スイスのベルンからオランダにあるHuivenaar氏の工房まで楽器を運んで下さいました。  


Posted by Nipponharmonium at 14:21Comments(0)

2017年04月05日

ファーストオーナー





1892年にこのミュステルを購入したスペインのグアダラハラにある修道院。
2代目オーナーに売却される2011年まで約120年間、ここにあったんですね〜。



  


Posted by Nipponharmonium at 13:14Comments(0)

2017年04月05日

こんな楽器です



昭和の子供なら多少馴染みのある足踏みオルガン(リードオルガン)にそっくりですね。
ハルモニウムはリードオルガンの一種ですがハルモニウムならではの特別な機能もあるようです。
弦楽器とくらべると内部構造がとても複雑でチェリストにはさっぱり理解できません。
そこで強力な助っ人!元エンジニアで現在は宮崎でチェンバロを製作している桑田さんにも一緒に勉強してもらうことにしました。
桑田さんには主に内部構造について勉強していただきわかりやすく説明してもらおうと思います!
よろしくお願いします。



  


Posted by Nipponharmonium at 13:14Comments(0)