2017年06月09日

修復の様子【10】プロロンジュマン その3

ハルモニウムは通関にだいぶ苦労されたようですが既に到着、音も聴けるようになりました。
こちらの技術レポートもピッチ上げねば・・・

今回はプロロンジュマンの操作機構を新作する様子です。

グラン・ジュの解除機構(右脚で操作)をコピーして部品を作る。
右上にあるのがオリジナルの部品。
修復の様子【10】プロロンジュマン その3

外箱の内側に取り付けて、
修復の様子【10】プロロンジュマン その3


幾つかの連結棒を経てラチェット・バーに繋いでいます。
修復の様子【10】プロロンジュマン その3


左側のペダルが新設のプロロンジュマン解除ペダル。足で左右方向に操作します。
修復の様子【10】プロロンジュマン その3


ストップノブは旋盤で加工してます。
修復の様子【10】プロロンジュマン その3
 ・・・ Huivenaar氏は木工・機械加工・金属の加工などなど守備範囲が広いですねえ ・・・

ストップノブ完成。
修復の様子【10】プロロンジュマン その3


操作系の構造は工学ではリンク機構と呼ばれます。軸の周りで自由に回転できる連結棒を組合せて動きを伝えたり、回転運動と直線運動を変換したり、機械の基本的な機構です。

たとえば蒸気機関車の動輪に付いている頑丈なアームはピストンの往復運動を動輪の回転に変換。
自動車のワイパーではモーターの回転をワイパーアームの往復運動に変換。
古くは、パイプオルガンの操作系統は鍵盤をはじめ複雑なリンク機構です。

リンク機構は機械にとって無くてはならない要素ですが、どうしても複雑になるし部品点数も多い。数十年前から操作信号を電線で送り電気モーターで機構を動かす方式が増えてきました。
身近なところでは自動車のドアミラーです。 ’80年代には鏡の角度を手元のレバーで調節するリンク機構の設計に四苦八苦したものでした。 いまや殆ど電動! 操作も楽だし、設計も随分単純になりました。
(TANUKI)



Posted by Nipponharmonium at 10:05│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
修復の様子【10】プロロンジュマン その3
    コメント(0)